2012-01-01から1年間の記事一覧

「平治の乱」へのおさらい5

源左馬頭義朝 赤地の錦の直垂に黒糸威の鎧、鍬形を打った五枚兜の緒を締めて、怒物作りの太刀を帯び、黒羽の矢を背負い、節巻の弓を持って、黒鴾毛の馬に黒鞍を置いて、日花門に引いておいた。年三十七、眼差しも面魂も他の者とは違っている。嫡子悪源太義平…

「平治の乱」へのおさらい4

先週見逃した「平清盛」を再放送で観たが、今日の回はもう「平治の乱」なのか。 少し進行が早いので驚いた。これで一年持つのか心配だ。自分の知っている限りでは平治の乱以降、源氏勢力は完全に滅ばないまでも体を成さない状況。平氏は旭日昇天の勢いで、平…

「平治の乱」へのおさらい3

藤原信頼はある意味では「平治の乱」の一方の主役である。 大河ドラマでは違った容姿だが、伝わっているのは大変な美男子で、幼少のころから後白河に寵愛された。愚管抄には「あさましき程に御寵愛ありけり」(巻五)とある。

「平治の乱」へのおさらい2

碩学信西入道は不仲であったが藤原頼長を、「日本一の学生」と褒めている 一方の頼長も相当な自信家であったが信西のことを「天才之才子 絶代之高才」と自身の日記「台記」で絶賛をしている。 信西の知識は和漢に通じ、残っている書物、「信西入道蔵書目録」…

「平治の乱」へのおさらい1

源義朝には男子がたくさんいるが母親はそれぞれ違う。長男、悪源太義平の母は三浦大介義明の女(むすめ)、次男朝長の母は相模秦野の波多野義通の妹、次の頼朝の母は熱田の大宮司藤原季範の女、次の希義の母は駿河藤原の友忠の女(頼朝と同母の説もある)、次の…

保元の乱

今晩の平清盛は「保元の乱」か。予告編を観ると、鎮西八郎為朝の強弓が炸裂するようで楽しみだ。 「保元物語」は為朝の絶倫の武勇を称える話で、一方の清盛はその強弓を恐れて、為朝の守っている門を迂回する様を、滑稽に描いている。それは「平治物語」が鎌…