天下分け目の「衆院選」

 本日、麻生太郎が第92代の内閣総理大臣に就任しましたが、遅かれ早かれ政権をかけた、自民・民主一騎打ち(まぁ、他にも党はありますが...)の衆院選となりそうな雰囲気です。前回予告した「歴史を遡って衆院選を占う」をしたいと思い、昨日より現状と類似した事例がないか、あれこれと考えておりましたが、どうもピッタリするものが浮かんできません。そこでなぜ、浮かんでこないのかを考えていたら、以外と波乱がないのではないかという気がだんだんしてきました。

 どの時代の政権交代も、昨今のように問題が山積して、民衆の不満が溜まりきったタイミングで起こるので、今回は民主党が勝って政権交代しそうな気もするのですが、どうも勢いが感じられません。何故かというと、このような時代が動く事件があるときは、人の力というよりも天与の幸運などが必ずあり、雪崩を打って新しい勢力に味方するものですが、それなら先日の国民新党との合併協議など、民主党が望んでいるなら、すんなり決まらなければいけないはずです。また離党して分派を作る人が出てきたりと、こんなつまずきを見ていると、天の力が味方をしているようには到底思えません。


 幕末の戊申戦争の時、鳥羽伏見の戦い幕府軍は官軍に敗れ撤退し、大阪城にはまだ官軍を上回る兵力が有りながら、第15代征夷大将軍徳川慶喜幕府軍艦・開陽丸で江戸へ帰ってしまいました。また、江戸へ帰った後も主戦派の小栗上野介忠順らは、駐日フランス公使レオン・ロッシュの後押しもあり、徹底抗戦を訴えますが慶喜はこの意見も退け、結局徳川幕府三百年の歴史に終止符を打つこととなります。慶喜は水戸学を学び、尊皇の精神を持っていた人なので、朝敵となることを恐れたのでしょうが、時代を変える見えない手に突き動かされていたように思えてなりません。それにしても鳥羽伏見の戦いの後の官軍は、無人の野を進むが如く、江戸を占領し奥州に攻め入り、函館五稜郭も陥落させ、あっという間に明治新政府を樹立しましたから、つきもあったであろうし、まさに時代を変える見えざる力が働いたのでしょう。源頼朝の時も徳川家康の時も、政権交代は時代が必要な人を生み出し、起こっているように思えます。


 経済問題、医療・年金問題、食品の安全の問題などを抱えヨロヨロの「自民党」に、国民の批判の声に後押しされて立ち向かう「民主党」は、「錦の御旗」を持っているのでしょうか?


※因みに筆者は無党派ですので、まだどちらの味方でもありません。



      錦の御旗


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