戦国武将株式会社

 昨晩は床に入ってもなかなか寝付かれなかったので、妙なことを考えていました。
 何を考えていたのかというと、私が仮に会社経営者だとして、部下にどんな戦国武将を使うかということです。当然ですが織田信長徳川家康などは恐れ多くて、雇用は出来ないので、どうしても小物ばかりになってしまいますが。

経理部長:長束正家

 いきなり通好みの地味な人選ですが、忠誠心に厚く、豊臣家の財政を一手に執り行っていた手腕は確かです。最初は石田三成と思いましたが、余りに社内の人望がなさそうですし、文禄・慶長の役の時にお家大事とはいえ、豊臣秀吉に内緒で小西行長和平工作をしたのが、どうも気に入りません。石田三成は秘書課長ぐらいでしょうか。

総務部長:本多正信

 ご存じ徳川家康の腹心で、晩年は徳川政権樹立に多いに貢献しました。家康にも遠慮することなく意見を言い、家康も大変信頼していました。この人でしたら、クレームの処理なども簡単に行えるでしょうし、経理部長が小物なので内勤部隊の引締め効果もあります。多少腹黒いところがありそうな人ですが、「毒を以って毒を制す」も必要でしょう。

経営企画部長:黒田如水

 戦国時代に限らなければ、勝海舟にしたいところでしたが、この時代なら黒田官兵衛以外に適任はいません。信長横死の知らせを受けたときに、秀吉の時代が来ることを見通し、中国大返しを献策したのも官兵衛でした。先を読む先見性が経営企画には最も必要です。ただ、知恵が有りすぎて危険なので、どこかで切らなくてはいけませんが。

営業本部長:立花宗茂

 最後になりましたが、実は一番最初に思い浮かんだのがこの人選です。会社に利益をもたらす営業部は、宗茂のようにどんな困難な状況でもやり抜く気概が必要です。
「資金が足りない」「人員が不足している」「良い商材がない」など言い訳ばかりして、少しも成果が上がらない営業マンもよくいますが、宗茂はどんな過酷な命令でも立派に任務をこなし、勝っても功を誇ることがありません。碧蹄館・蔚山城の戦いでも、常に「寡を以って衆を制する」戦いのみを行い、部下の先陣争いを諌めて、国の為に戦えと戒めています。しかし常に人の気持ちを理解しているので、手柄を取らせる場面はちゃんと作りますので、部下の信頼は絶大です。
気持を理解するのは部下に対してだけではなく、敵(お客様)の心理も良く理解をしています。「この場面で敵はどのような動きをするか」を常に読んで行動をしますので、立花山城での籠城戦では押しては引く、引いては押すの巧みな遊撃戦で、島津軍を翻弄し、僅かな兵力で数百の首級を上げたので、戦後秀吉に
「その忠義も武勇も鎮西一である」
と激賞されています。この人なら会社の命運を賭けても後悔しないでしょう。


 とまぁ、たわいのないことを考えていました。
人それぞれの意見があると思いますので、別の人事案も是非、お聞かせいただきたいと思います。


全一冊 小説 立花宗茂 (集英社文庫)

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